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初ヘブンスドア [活動記録]

「そんなに公演場所に困ってるんならヘブンスドアがオススメだよ」

と、言われてそのライブハウスの名前を知った。俺にヘブンスドアの名前を教えたのは元ニュースステーションのお天気お姉さんの乾貴美子氏。
 そう、都内各所の小劇場で出入り禁止になり、我々はいつも公演場所に困っていた。もちろん今も困っている。

「あそこ何やってもOKだよ。私が行った時なんか割れたビール瓶が飛び交っていた」

お天気お姉さんが観に行く割れたビール瓶が飛び交うライブがどんなバンドのものか走らないが、何日もかけて劇場を根本から作り変える我々の作風でライブハウスでの本公演はキツいかなー、と思った。でもライブハウスでの活動もその頃始まりつつあり、そんなライブハウスならいつかはイベント等で行くことになるかもしれないと思い…

…思いつつ…



それから10年ぐらい経った。

そして先日、ついにヘブンスドアでやる機会が訪れた。我々を呼んでくれたのは経血マドンナというバンド。ゴキブリコンビナートがプロデュースするアイドルグループBBG48としての出演。

足を踏み入れると、さすがハードコアの聖地と言われるだけのことはある。店員がディスチャージのTシャツを着ている。そしてどこか素っ気ない。ちょっと怖い。

我々ゴキブリコンビナートも演劇界のハードコアとかグラインドコアとか言われ、客を危険に巻き込むことで恐れられているが、本物のバンドのハードコアは怖さの次元が違う。80年台のハードコア全盛期に3大ハードコアと言われるバンドがあり、あるバンドは演奏中興奮がマックスに達すると、フロアに降りて誰かれ構わず客を殴り始め、さらにエスカレートして路上に飛び出し、通行人を殴っていたという。また、あるバンドはとあるイベントでリアルに接したことがあるが、とてもカタギとは思えない強面のオッサンが怒号と罵声で場を仕切っていて、我々も見に覚えのない理不尽なことで突然怒られ、ものすごく怖かった。我々も何するかわからない怖い人達として知られているかもしれないが、無関係な通行人をボコったりはしない。レベルが違うのである。

そんな世界にどっぷりつかってるライブハウスの人たちが他のライブハウスみたいにニコニコしながら「ようこそおいでくださいました」みたいな態度をとるわけない。

80年代、ノイズやジャンクやボディのレコードを買いあさっていた頃、そういうのの輸入盤を専門的に扱うお店に足繁く通ったが、そういうところの店員は、まず俺がバイト帰りの作業着のままでいったりするので、店に入ると「何だコイツは」みたいな目でギロリと見るのだった。

じゃー仕事帰りじゃない日にカジュアルな格好で行けば感じよく接してくれるかというと、確かにギロリとにらまれることはないけど、やはり素っ気ない。ロックなお店のTPOを満たすロックな服など一枚も持ってないからかなーと思ったが、そもそもそういうことではなく、だいたいそういう店は小規模経営で、好きでやってる人たちが集まってるお店であり、接客マニュアルなどなく、好きなレコードに囲まれて毎日を過ごしたい人がレジに立ってるようなお店なのである。よく特定のお客とは仲良く談笑してるのを見かけたが、特別好きになった客以外はどうでもいいのである。

やがて、そういう店は軒並みつぶれ、それまでインディーズ洋楽など一切置かなくて「ボンジョビとか聴く人が行く店」だと思っていたタワレコみたいな大手の店もちゃんとマイナーなものをカバーするような時代になり、ビクビクしながらレジに向かうような経験も減っていった。そういう店はちゃんと接客教育されたバイトたちが、礼儀正しく対応するので気が楽になったが、世の中の温度差が減っていくようで寂しい気持ちもある。

ちょっと違う話をしはじめたようであるが、ヘブンズドアのスタッフと接してなんとなくあの頃のことを思い出したのである。ライブハウスの人が感じいい方がこちらとしては快適だが、どこのライブハウスも同じになってはつまらない。怖いミュージシャンの集うハコは店員も怖い、そんな世の中の温度差は残して行きたいとも思ったのである。

ちなみに経血マドンナの人たちはすごく感じ良かったです。



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